March 03, 2021

コロナ禍 マスク(3)

先に書いたように外来語のマスクはポルトガルかスペイン、或いはイギリスから、年代的には1500年代半ば以降に伝わったのだろうと想像枠を絞ってきた。
更にマスクの発音に注目してみると、ラテン系の言語ではマスケラとかマスカラと聞こえ、マスクと聞こえるのは英語での発音だった。こうしたことからマスクという言葉はイギリスからで、三浦按針と徳s-2021-01-31_115438川家康の関係を思えば1600年以後に伝わってきたのではないかと想像が進んだ。
しかし私が調べた限りでは江戸期の書籍にマスクという言葉を見出すことは出来なかった。
江戸期以後我が国でマスクの表記が見られるのは大正期の小學國語讀本である。
みどり短い
日本衛生材料工業連合会のページでマスクの定義と共に歴史にも触れていたので紹介しておこう。
先ずマスクだが、『天然繊維・化学繊維の織編物または不織布を主な本体材料として、口と鼻を覆う形状で、花粉、ホコリなどの粒子が体内に侵入するのを抑制、また、かぜなどの咳やクシャミの飛沫の飛s-2021-02-16_100008散を抑制することを目的に使用される、薬事法に該当しない衛生用製品』と定義している。
また、『オフィシャルな測定方法や国家検定規格が定められている「産業用マスク」と異なり、「医療用マスク」「家庭用マスク」は、日本国内において薬事法に該当しない雑貨品扱いとなり、性能についての検定基準がありません。』とも書き、自主規制に努めていることも書いている。
ページでは日本におけるマスクは明治時代に始まったとも記し、当時は真ちゅうの金網を芯に布地をフィルターとして取り付け、粉塵除けが主要な目的のものであったと。その後マスク素材や形状が変化し、1934年(昭和9年)のインフルエンザが猛威をふるいマスクが大流行し、1950年にガーゼマスクが誕生。以後素材形状など用途目的によりマスクが変わってきていることにも触れている。
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上は新型コロナ感染症対策のひとつとして我が家で使用している不織布マスクの箱だ。昨年3月に某家電が行った抽選販売に当たったので、以来追加販売を利用して外出時にはこの使い捨て不織布マスクを使っている。
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上に記した日衛連のページでマスクは明治時代に始まったと記されていたが、口と鼻を覆う形状という定義のものをマスクとするならば、明治以前に使用されていた記録がある。
石見銀山(島根県)の代官より鉱山病対策の依頼を受けた医師・宮太柱(みや・たちゅう)が自ら坑道に入り考案したマスクについて記した『済生卑言』(1855年安政2年)を成田研一氏が薬史雑誌に紹介している(薬史雑誌・研究ノート・成田研一)。また同ノートには、 1826年(文政 9年)年の秋田藩 大葛金山の記録『金掘病容體書』には「覆面と申物を拵え」と あり。後の調査で二等辺三角形を逆さにした形の布で水 にぬらして鼻と口にあてていてかなりの防塵能があったの ではと記されているとも書かれている。
いずれも江戸時代後期~幕末の頃である。
あかいろ短い
坑道内での粉塵や燈火の油煙などを吸い込むことよって起こす呼吸器症『じん肺』の予防を目的としたマスクだったが、当時はマスクとは呼ばずに『覆面』とか『福面』と呼んでいたようだから外来語のマs-2021-02-27_143333スクが定着していたとは言えない。
マスクとは言わないが秋田県や山形県などには農作業にあたる女性が覆面状に顔を覆う『はんこたんな』というものがある。これも江戸時代には既に根付いていた文化とされている。
このように探究してくると、外来語としてのマスクが定着し始めたのは大正期であると考えてほぼ間違いないと、私の思考も落ち着いたようだ。
むらさき短い
水色部分をクリックすればリンク先を別窓に示す。
(おまけ)に続く、かも。




masatukamoto at 17:35|PermalinkComments(0)

March 01, 2021

コロナ禍 マスク(2)

前ページで書いたようにマスクは外来語であり、口や鼻を覆うものをマスクと呼ぶのが日本での大方の理解であろうと私は思っている。
マスクが外来語ならば当然元となる外国語がなければならないし、外国語は外国人との交流の中で伝わるものだ。そこで交流していた国々を思い浮かべると古くは中国や朝鮮だが、いずれも漢字を介していs-2021-01-31_115141るため表記上マスクとはならない。中国語だとマスクは面具(ミンチー)であり覆うという意味で套(タオ)という文字もあるがマスクの音にならない。
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私の知識や調べ方は決して十分ではないが、日本では仮面、覆面、マスク、或いは口鼻を覆う物とか目を覆う物と云うように、かなり限定的に言葉を使ってきている。
勿論他国言語でも様々な表現が為されていることを知ってはいるが、仮面、覆面、マスクの如く単語として区別して使っていることを私はよく知らない。まあ私が知らないだけで実際にはアルのかもしれない。もう随分以前になるがドイツの薬局で mund maske(ムントマスケ)、つまり口用のマスクを欲しいと言ったことを思い出した。
青色短い
日本では、仮面劇、仮面舞踏会、仮面フェスティバル、鉄仮面、月光仮面、仮面ライダー、覆面頭巾、覆面強盗、覆面パトカーなどなど多くの複合語がある。そして特殊なマスクは、防塵マスク、防毒マスク、医療用の酸素マスク、潜水用具のマスクなど用途に合わせて名前が付けられており、通常マスクとs-2021-01-31_115242言えば口や鼻を覆う物としての理解が我が国では一般的だ。
しかし英語のマスク(mask)は隠すとか覆うといった意味を持つ言葉なので、日本語のように仮面か覆面かマスクかの区別はしていないように私は感じてきた。
みどり短い
ともかく外来語のマスクが何れの国から伝わったのか、古くから交流のあった国の言葉から調べてみた。
スペイン語だと máscara(マスカラ)、ポルトガル語では
mascarar(マスカラー)、イタリア語 maschera(マスケラ)、英語では mask(マスク)、オランダ語 masker(マスカー)、フランス語は masquer(マスキ)、ロシア語だと
macka(マスカ)。カッコ内にカタカナで発音を表したが、これらは私の耳が聴いた音声だ。
だいだい短い
日本と外国との交流をたどれば、年代的には1541年にポルトガル船が豊後に漂着した時を交流の最初と考s-2021-01-31_115340えて良いだろう。その後1543年に種子島に漂着したポルトガル船が鉄砲を伝え、以後フランシスコ・ザビエルやルイス・フロイスらがキリスト教の布教活動を我が国で
1600年頃まで行っていた。
1600年にウイリアム・アダムス(三浦按針)が豊後に漂着し、以後は鎖国状態になりオランダと中国、朝鮮のみ。
これらを勘案すればポルトガル、スペイン、イタリア、イギリスあたりから伝わったのかもしれないと思う。


masatukamoto at 16:40|PermalinkComments(0)

関係国が・・・

心配していたミャンマーでの軍・警察力による民衆弾圧が更に過激なものとなった。
空色短い
昨2月28日夜、NHK のニュースがミャンマーの地元メディアの報道を伝えていた。
報道によると、ヤンゴンやマンダレーなど全国的に民衆のデモが活発化し、それに対して軍や警察などの治安部隊が発砲して死傷者が出ているということだった。s-2021-01-31_114954
今朝(3/1)のテレビ朝日(ANN)によると、デモ参加者ら22人が死亡したと伝えていた。
ももいろ短い
ミャンマーは、我が国とは外交経済面は勿論、一般人の行き来も多い国だ。私が訪れることがある某店にはミャンマーの女性が二人働いている。コロナ禍で行き来できなくなった上に祖国が政情不安な事態になり、彼女たちの心情を思うと気の毒でならない。
紺色短い
先日も書いたが、クーデターを起こしたミャンマー国軍の背後には中国という存在があるのは明白。しかs-2021-01-31_115052し今の中国がミャンマーの民主化に口を鋏むようなことはあるまい。自国民を弾圧している国が他国で起きたクーデターや民衆に対する弾圧を避難するようなことなど出来ようはずがないのだ。
日本が一肌でも二肌でも脱げる働きが出来るなら良いが、菅政権に???


masatukamoto at 08:39|PermalinkComments(0)
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