August 2013

August 29, 2013

『はだしのゲン』閉架要請を撤回するのだと

結論めいたことしか知らないが、『この程度か・・・』というのが私の感想である。

松江市教育委員会が教育委員会議を開催して、
漫画『はだしのゲン』を閉架扱いにするよう、昨年12月に市内各小中学校に対して要請 ( ? ) したことについての結論を出した。

カット-1-1

内藤富夫教育委員長は、
『手続きには不備があったが、当時の担当者が十分に考えて行った措置であったので、間違っていないと思う』『今後、学校の対応について、しっかりと見守っていきたい』
と語り、
清水伸夫教育長は、
『前の教育長が独自に学校に要請したことは適切ではなく、教育委員の意見をまとめるべきだった』
と謝罪。
結論としては
閉架扱いにするよう要請 ( ? ) したことについては撤回。
図書の閲覧について、原則は子どもが自由に読めるようにすべき。
となったようだ。

何だか玉虫色と言うか、八方美人的と言うか、誰の顔も立つよう配慮したような、昨年12月以前の状況に戻しただけという幕の引き方であった。

カット-1-1

馬鹿げた指示を出して松江市の教育界ばかりか全国的な混乱を巻き起こすこととなった福島律子・前教育長は今春から松江市総合文化センター館長の席に横滑りで座っておいでらしい。
福島律子氏が教育長であった時、現在副教育長に昇進している古川康徳氏は当時松江市教委・学校教育課長という幹部の任にあった。

前項 (『はだしのゲン』閉架指示を思う 8/21 ) で書いたように、教育委員会がオカシナことをやる時には必ず何らかの力が働いている時と、これは戦後教育委員会制度が始まって以来全国的に例を求めることが出来る。
ヒドイのは地元名士である教育委員自らが教職員人事や施設・営繕など特定の利害に関わるキワドイ部分で肩書きと言う名の権力をチラつかせ、教育委員会事務局に圧力をかけるという事例などがある。

以前は議員諸氏からの圧力も多かったようだが、最近は今回のような右翼、それにモンスター・ペアレントと呼ばれる輩から不当な要求を持ち込まれることも多いらしい。

まともに相手していたら体も心も幾つあっても足りないぐらいに疲れることと同情はする。

しかし、閉架措置を各学校長に要請 ( ? ) したことと、要請する前段で何があったか、その関連を思うと何やらイマイチすっきりしないものを感じるのだ。

カット-1-1

忖度するという言葉がある。
時に必要な人間的優しさから湧き出る泉のようなものなら良いのだが、右翼まがいの輩からの要求に対し、『触らぬ神に祟りなし』とばかり逃げの手を打ったのか、それとも市議会議員の2人だか、右翼まがいの輩と同様の要求をしていたらしいから、彼らの思いを受け、太鼓叩いて提灯持ってお先棒を担ぐことにしたのか、仮に私の想像通りなら何とも情けないことだ。

福島律子・前教育長は松江市内の学校長を経験しているのだとか。
学校現場を経験していながら・・・・・『はだしのゲン』が残酷? 今になって?

教育者が太鼓持ち・幇間なんて・・・・・思いたくもないが、ムムムムム



masatukamoto at 15:09|PermalinkComments(0)TrackBack(0)

August 25, 2013

悔やむ

pict-芝-1

          悔 や み

8 月 22 日 従姉が逝った

92 歳だった

我が母は二人姉妹  その母の姉の一人娘であった

世間では長壽であった  悔やみでもないだろうと言う

そうかもしれない

しかし 私にとって 母につながる大切な人であった

通夜にも告別式にも参列できない我が不甲斐なさを恨む

私が幼かった頃より何かと世話になった

感謝の意をこめて別れの言葉を贈りたい


pict-シンビジウム-1


浮世の別れ・・・・・

人生が有限であることを知りつつも
私にとっては悔やみ事である

母方の血縁は この従姉の娘 
つまりハトコが二人だけになってしまった

pict-麦畑-1





masatukamoto at 16:31|PermalinkComments(0)TrackBack(0)

近頃オモフコト・・・(1)

今年の 7 月 28 日にサッカー東アジア・カップの日本対韓国のゲームがソウルの競技場で行われた。

私はサッカーにあまり興味がないので随分後になってから知ったことだが、下の写真のように安重根の肖像を描いた巨大な布、それに李舜臣の肖像を描いた巨大な布がスタンドに広げられたようだ。

写真に向かって右側が安重根 ( アン・ジュングン ) 、左側が李舜 臣( イ・スンシン ) の肖像布である。
試合が行われた会場はソウル・蚕室の競技場で、その観客席をすっぽりと覆うほどの肖像布だから相当に大きいもので、下の写真でよく分かる。
ソウル蚕室-3
では、サッカーの国際試合において何ゆえ安重根と李舜 臣の肖像布なのか。

豊臣秀吉は当時の中国『 明 』を征服するという野望を遂げるため先ず朝鮮への侵攻を行った。

この朝鮮への侵略戦争は『文禄・慶長の役』と言い、第一回目は
 1592 年から 1593 年の『文禄の役』 、第二回目が 1597 年から 1598 年の『慶長の役』と二度にわたって行われた。
この『文禄・慶長の役』を朝鮮では、それぞれ『壬辰の倭乱』『丁酉の倭乱』と呼び、豊臣秀吉を朝鮮に対する侵略者として厳しく明確に位置づけている。

その秀吉の日本軍に対し、『壬辰の倭乱』『丁酉の倭乱』において朝鮮水軍の長として活躍したのが李舜臣将軍ソウル蚕室-李舜臣であり、反日、抗日の忠臣であると現・韓国では位置付けている。
ただ、李舜臣が二度の倭乱において朝鮮水軍の英雄として称えられるだけの功績を挙げた人物であるかどうかについては異論もあるようだ。

秀吉が朝鮮侵攻を指図し戦争を行ったこと、これは紛れもない事実である。
漢城 ( 現・ソウル ) の景福宮などを見学すると、王宮の各所に設置されている観光案内プレートには必ず『 秀吉の侵略によって焼かれた 』という意味の文が日英韓だったか、日英中韓の四ヶ国語だったかで表記されていた。 現在どうなっているかは知らないが・・・

この『 秀吉の侵略によって焼かれた 』という意味の表記が為された観光案内プレートについてだが、秀吉の日本軍として漢城に先陣を切って入城したのは小西行長の軍勢で、続いて別方向から加藤清正の軍勢が進軍したことははっきりしている。
そして、日本軍が攻めてくるからと明国の支援軍が漢城に入った時、王宮などは既に灰燼に帰していたのだとの史料もある。
つまり、王宮などに火をつける原因を作ったのは日本軍かもしれないが、漢城の王宮など様々な施設に火を放ったのは日本軍ではないということだ。 
朝鮮王朝の『宣祖修正實録・二十五年(1592)』 (四月晦日 五月壬戌など)、その他『フロイス日本史』、『Japan's Korean War
1592-98. 』(Turnbull, Stephen.)などが資料として挙げられている。
ソウル蚕室-安重根宣祖 ( ソンジョ、李氏朝鮮
14 代王
)
日本軍の漢城侵攻を前にして平壌から義州へ逃亡して明国に救援を求めた国王で、息子には長男・臨海君や次男で 15 代国王 ( 後に廃位 ) 光海君らがおり、韓流歴史ドラマでもよく取り上げられてきた。

安重根は韓国統監府の初代統監 ・ 伊藤博文 ( 初代内閣総理大臣 ) を暗殺したテロリストだが、韓国では抗日愛国運動の義士・英雄として崇められている。

つまり、安重根と李舜 臣の肖像布が張られたことの共通項は『反日』『抗日』という思想と行動で、韓国内において英雄視している人物ということになる。

こうした歴史上の人物が巨大な肖像布としてサッカーの国際試合会場に張られたことに対して私は率直に驚いている。

韓国、朝鮮の人たちが熱情的で、『 恨 ( ハン ) 』という民族的バックボーンとも言える熱いアツイものを持っていることは知識として、またいろんな交流を通しても理解していたつもりだが、ここまで熱いとは・・・・・
ソウル蚕室-4
そればかりではない。 更に『歴史を忘れた民族に未来は無い 』( ハングル ) と書かれた巨大横断幕が競技場の観覧席に張られたようだ。

この横断幕の言葉は今年 5 月 8 日、韓国の朴槿恵大統領が米国議会でのスピーチに用いたものと似ている。

The region's economies are gaining ever
greater clout and becoming more and more interlinked.

Yet, differences stemming from history are widening.

It has been said that those who are blind to the past cannot see the future.

This is obviously a problem for the here
and now.  
 ( Quoted from The Yonhap News article )

pict-朝鮮民族衣装人形-1上に朴大統領の演説の一部を抜粋してみたが、彼女は日本や韓国などの経済的つながりを踏まえ。
『この地域では歴史観の違いが広がってきている。過去に対し目を閉じている者は未来を見ることは出来ないと言われているが、
今将にこの事が深刻な課題となっているのだ。』 と、朴槿恵大統領は語っている。
  〔 私流の解釈 〕

朴大統領のスピーチの脈絡を読めば、『この地域』が日本や韓国を含む東北アジアを指しており、“過去を直視しない者に未来は見えず、このことが深刻な問題”と、歴史に正しい認識を持てなければ明日はないのだと語る対象が日本であることが分かる。

『正しい歴史認識を持たなければ未来は見えない』という朴槿恵大統領の言葉、それに『歴史を忘れた民族に未来は無い 』との横断幕を張った行為は別にして、私はどちらの言葉もとても大切で、世界中の人々の一人一人が肝に銘ずべき言葉であると思っている。


うーーん、書き始めたけどマトマラナ――イ。 
もう少し『 つづき 』を書いてみようかな。

上に掲げたサッカー東アジアカップ ( ソウル・蚕室競技場 ) の写真は、いずれも『 photo.sankei.jp.msn.com 』に掲載されているものであることを紹介しておく。 ( URL をクリックすればリンクする )

1 枚目から 3 枚目までの URL
http://photo.sankei.jp.msn.com/~/media/essay/2013/07/30soccer/Z20130730GZ0JPG001021001000.jpg?mh=635&mw=950

4 枚目の URL
http://photo.sankei.jp.msn.com/~/media/essay/2013/07/30soccer/Z20130730GZ0JPG001017001000.jpg?mh=635&mw=950 


masatukamoto at 06:55|PermalinkComments(0)TrackBack(0)

August 21, 2013

『 はだしのゲン 』 閉架指示を思う

8 月 16 日だったか 17 日だったかの朝日新聞の夕刊に、松江市教育委員会が市内の各小中学校長に漫画『 はだしのゲン 』を閉架図書とするよう昨年 12 月に指示していたことが書かれていた。

閉架図書とは自由閲覧を許さない図書である。
閲覧を希望すれば許されるものだが、実際的には 『 お蔵入り図書 』 となって、児童・生徒らにはその図書の存pict-Barefoot GEN-1在すら分からない扱いになっているものだ。

漫画『 はだしのゲン 』については 8 月 9 日付のブログ『今日は長崎原爆忌』で触れているように、広島の原爆で自ら被爆した漫画家 ・ 中沢啓治 氏の原作である。

漫画『 はだしのゲン 』は戦争の悲惨さや原爆の恐ろしさを表現し、不幸のどん底から雄々しく生きて行こうとするする『 ゲン 』の生き様を通して平和の大切さを世界の人々に訴えようとする 中沢啓治 氏の思想を表した自伝的作品である。

だから戦争に反対だとか原水爆実験を禁止すべきだとか、平和を大切にしようpict-Barefoot GEN-7と考える多くの人々の共感を呼び、現在では英語版の他、フランス語、ロシア語、スペイン語など 10 数ヶ国の言語に翻訳された漫画『 はだしのゲン 』が世界中の人々に親しまれている。

写真の
『 BAREFOOT
GEN 』は、1979 年に英語版として初めて出版された時に購入したもので、海外の友人たちにプレゼントしたものである。

漫画『 はだしのゲン 』については内容を知っている人も多いと思うので紹介は程々にしておくが、都道府県教委と言い市町村教委と言い、オカシナことをやる時には必ず何らかの力が働いている時である。

文部科学省がケッタイナことを指導してきたり、本来、関わりの無い知事や市長などが筋違いの横槍を入れてきたとか、議員がバッチの威光にモノを言わせて横車を押したり、モンスター・ペアレントとか、ヤクザまがいの連中がワケのワカランことをぐだぐだ並べ立てて来たりと・・・・・
pict-Barefoot GEN-6
そうそう、教育委員会と言うのは教育委員長と教育委員(✕名)、それに教育長で構成されるが、これは今もって地域の名誉職的側面を持っており、教育委員会の実質的な職務は教育pict-Barefoot GEN-5長が代表する事務局が担っている。

今回の松江市教育委員会で取材に応じた古川康徳・副教育長というのは、その職名から事務局ナンバー 2 の人物だろうと思うが、何ともツマラナイ指導を校長会に入れたものだ。

多分ヤヤコシイ連中に詰められたからなのだろうと推量したのだが、案の定であった。
昨年 8 月、「ありもしない日本軍の蛮行が描かれており、子どもたちに間違った歴史認識を植え付ける。」と、小中学校から作品の撤去を求める陳情が市議会にあり、市議会では委員会で審議した結果、全会一致で不採択となったものの複数の委員から「大変過激な絵や文章があるから教育委員会で判断」せよと振られたものだと言う。

松江市教委が馬鹿げた指導を市内各小中学校に入れて以来半年以上も『 はだしのゲン 』が児童・生徒の目のpict-Barefoot GEN-3前から消えていたのである。
 
この情報がたまたまマスメディアに入り、それが取り上げられたことによって松江市民でさえも初めて知ることとなったのである。
マスメディアが取り上げなかったなら、この先もずっとずっと誰も知らないまま『 はだしのゲン 』は戸棚の中にしまい込まれたままになっていたかもしれない。

事の顛末がどのようになるのか結果は未だ出ていないが、松江市教委が『 はだしのゲン 』を閉架図書とするよう指導したことに対して否定的な意見がテレビ番組などで多数を占めていることに私は安堵の気持ちを持って経緯を見ている。

もっとも現代教育問題として取り上げられている事柄は、社会全体の急激な変化や人々の生き方に関わる価値観の変化などと関連し派生していることも多く、教育委員会 ( 事務局を含む ) や学校園の努力だけで改善・解決できるものでないことは承知しているし、そうした面での気苦労に対しては同情できる。

しかしなあ・・・・・
pict-Barefoot GEN-4教育委員会 ( 事務局を含む ) も各学校園で教育に携わっている者たちも、君たちは教育におけるプロフェッショナル、専門家ではないか。

しかし、このところの教育委員、指導主事、学校長らの職務に携わる姿勢は『上司の職務上の命令に忠実に従う』忠犬ハチ公のごときもので、教育の専門家としての思想性を持たない陳腐な存在にしか見えないのだ。

『 はだしのゲン 』を閉架図書とするように言ったのは教育委員かもしれない。 多くの教育委員というのは今もって地方の地元名士の名誉職的お飾りが多く、教育委員会無用無駄論の根拠がココにある。

仮に教育委員が言ったとしよう。 それに対して教育の専門家たる事務局の指導主事らは何の意見も述べなかったのか。 更に教育長なり指導主事から校長会で指示を受けた教育現場の代表者たる小中学校の各校長らはダンマリを決め込んでいたのか。

ここに俚諺を挙げてみる。 いずれに該当するだろうか考えられたい。
pict-はだしのゲン 裏表紙-1『長いものには巻かれろ』、『触らぬ神に祟りなし』、『出る杭は打たれる』、『君子危うきに近寄らず』、『寄らば大樹の影』。

地位や権力を求める出世主義は教育実践とは相容れないものだと私は考えている。
法律や規則・条例を遵守することは大事だが、教育に対する哲学を捨て、『事なかれ主義』だの『能無し骨無し』などと後ろ指を指されるデモシカ先生の再来は望んでいない。

『教育とは共に夢を語ること』だったか、フランスの教育者で哲学者 ・ アラン ( Alain ) の言葉だったように思うが、教師を志した頃の初心に戻って良い結論を出されることを願う。
少々キビシイ言葉を並べたが、教育界への期待が大きいゆえのことである。


※ アランの本名は  エミール・オーギュスト・シャルティエ  Emile Auguste Chartier である。




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August 17, 2013

電力不足って???

今年の暑さはスゴイ。
日本全国連日猛暑日を記録しているのだ。

今更私が書くことも無いが、エアコンや扇風機使用など、きっと消費電力は鰻上り ( の、はず )。

 
原子力発電所を再稼働させないと電力不足は確実。
だから、省電、節電、計画停電・・・・・

そんなことが叫ばれた去年の夏 ――――  しかし、混乱することも無かった。


今年は ?

熱中症で亡くなっている人が多い。
エアコンを使わずにいた人もいるらしいから、省電や節電を声高に叫ばないのかも・・・・・

しかし今年の暑さは昨年の比ではない。
酷暑と言える日が連日連日、しかも全国的に続いているのである。
ぼちぼち電力不足が叫ばれるのでは・・・・・

家内とは、そのように話していた。

ところが電力危機の声は一向に聞こえてこない。

いったい、どういうことやねん?

電力供給に問題が無い。
発電所は去年と変わらず。
つまりは、
原子力発電所を再稼働させたかった電力会社の策謀・・・だった?

あれほど騒いだ電力会社にマスメディア。
今年のダンマリは、いったい何やねん。



masatukamoto at 13:43|PermalinkComments(0)TrackBack(0)
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