April 28, 2008

ちょっとエエ店・居酒屋『かがり』

医者に叱られるものだから酒を飲む機会を減らすように努力してはきたのだが、どうも自分に対して甘いという評価を下さざるを得ない。

飲酒総量としては減っているし、飲む機会も減ってはいる。

我が家での酒量もビールなら350mlの缶を1つか、25度の芋焼酎を80ml程度、それも毎日ではない。

しかし、友人と顔を合わせた時には自ら定めた制限量をオーバーするのが当然のことのようになってしまっている。

3~40年前には灯りひとつ無かった駅への道であるが、今では下の写真のように飲食店の照明が輝くようになっている。
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もっとも、私が訪れる店は無い。

正しくは無かったと言うべきであり、先日、我が先輩に連れてもらったので無いとは言い切れなくなってしまったのである。

そして今回が2度目である。
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商売っ気が無くはないが、家庭的な雰囲気を感じさせる店で、関西流に言えば『ええ店』なのである。

客である私達が座って飲んでいる横で、「筍、持ってきたでえ」「山椒の葉、摘んできたわ」と、客らしいのが女将に手渡し、女将も野菜のようなものを「これ持ってかえって」と手渡している。

丁度、地元の筍が出回っており、本日の‘お通し’も筍の煮物であった。

すかさず客の一人が、
「山椒の葉を筍に載せんかいな」。

「あっ、そやねえ」
と、女将。

「貝のヒモを湯がいたんやけど、どないして食べたらええやろ」

「そらあ酢味噌やがな」

「でも、何に入れようかなあ」

女将の問いに客らが、あれやこれやと器を指示している。

「これやろか」
「これでええかな」
と、女将。

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筍の煮物、鯛の白子の玉子とじ、筍の天ぷら、マグロ・中トロのお造り、ガッチョのからあげ、貝ひもの酢味噌和え。

この夜、私達が注文した酒肴であるが、『貝のヒモ』は四角い小鉢に酢味噌がかけられ山椒の葉が飾られて提供された。

万事がこのような感じなのである。

酒肴のひとつ、『ガッチョのからあげ』は私にとって何十年ぶりという珍しいものであった。

‘からあげ'と書いたように、これはビールの酒肴として最も口に合うと言えよう。

『ガッチョ』と言うのは『テンコチ』とも呼ばれる白身の魚であり、春から秋口にかけて砂地での投げ釣りでキスに混じってよく釣れる小魚である。

30センチを超えるようなものは見たことが無く、通常20センチまでのものがよく釣れ、形は鯒(コチ)に似ているが別物であり、表皮は鰈(カレイ)やハゼなどと同様に砂地の保護色・模様になっており、平面的には頭部が三角状でエラの部分が張り、その部分に突起(トゲ)が出ているために注意しないと痛い思いをすることになる。

小さいものは頭の部分を落とし、大きいものでも頭を落として中骨を切り取って松葉状にして唐揚げにすると美味しく食べることができる。

私も先輩もマグロ、特に赤身(天)が好きで、この店のマグロは良いものを仕入れていることが2度目に店を訪れた理由のひとつでもある。
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許可を頂いているので目隠しは無し。

ご主人も息子さんもいる女将、ええオバハンである。

息子はんが厨房で調理を担当し、手伝いに20前後のお嬢さんらが3人?だったかローテーションを組んで働き、カウンターは6人程度の席数だが小上がりの座敷が結構広く取ってある。

日本酒は山口県の地酒『東洋美人』を『冷や』で飲めるし、幾つかの銘柄を揃えていたようであるが、通常は『白雪』を提供するらしい。

焼酎は、さして珍しいものは無かったし、ビールも『アサヒ』と『キリン』であって、『サッポロ』が無かった。

客の注文が無いというのではなく、ビール会社の営業担当と店の親密な?関わりによるのであろうが、こうした関わりを私は好まない。

地ビール云々というほどの要求はしないが、『アサヒ』『キリン』『サッポロ』『ヱビス』『サントリー』ぐらいは常時揃えておくぐらいのサービス精神が店には欲しいものである。

ここで帰れば良かったのであるが、先輩は
「ちょっと寄ってみよか」
と。

結構大きいラウンジであった。

長いカウンターに、ゆったりしたフロアには何セットかソファも置かれており、まずまずの店ではあった。
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1級建築士で奈良の舞妓に三味線を指導しているY氏、それに客の一人である往年の美女とも仲良く、70歳の先輩の画家・K氏は上機嫌であった。

もっとも、一人際立って唸っていた客・・・ご本人は歌っていたのであろうが、その歌声とカラオケの伴奏がウルサク、私はこういう店の雰囲気が好きではない。

それにしても随分変わってしまったものである、我が町も。


at 20:58│
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