March 30, 2009

久し振りの『博多・紀行』 続き【9】 春吉『久岡家『と『花』

まったく楽しい食事であった。

魚の刺身には日本酒がピッタリだが、脂っ気の多いクジラには芋焼酎『佐藤黒』がよく合った。

飲めば飲むほどに酔えば酔うほどに、カチンコチンに固まっていた息子も娘も上気し、舌が滑らかになっていった。

博多に住んでいても食べたことがなかったというアラ(クエ)やクジラを口にして、娘2人もどんどん饒舌になり、もっとも緊張していたAちゃんも打ち解けて下の写真のようにピース・ポーズをとるまでになった。
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写真の料理は八寸として出されたものだが、海のもの山のものを取り混ぜ料理人としての遊び心を上手に盛り合わせてあった。

春を感じさせるものとしてアゲマキ(揚巻貝)も盛られていた。
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アゲマキというのは長さにして8cmから10cm程度の二枚貝であり、比較的塩分の少ない有明海のような海底の泥の中に生息するもので、特徴としては2つの水管を持っている。

5月頃まで有明海産のアゲマキが博多の料理屋や屋台でよく出される。

私は形の上からアゲマキをマテガイだと思っていたのだが、どうも違うものらしい。
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上は図鑑の写真のようであるが、銀寿司のヤン坊が送ってくれたアゲマキの身と貝殻の写真であり、貝殻の表面の色や二裂した水管もよく分かる。

食べるのに飲むのに、そして、おしゃべりするのに夢中になって写真を撮るのを忘れてしまっていたが、メインのアラ(クエ)鍋となった。

かなり大きいアラ(クエ)であったろう。 

初めに大きい土鍋で煮立った出し汁の中に店の女性(若い人達ばかり)がブツ切りにしたアラの頭部を入れてくれたが、多分10kg程度はあったと思う。

アラ、和歌山ではクエと呼ぶが、海底が磯(岩礁)になっている深い海に住むハタ科の魚である。

随分昔、30数年前になるが友人の実家がある日高郡由良町へ寄せてもらった折に、ひと抱えもある馬鹿でかいクエを見たことがあった。

当時、私が知っている大きい魚は12kgのブリであったが、それの3倍ほどもあるクエで、50人が食べても充分であると聞かされていた。

今回の鍋に入れられたアラの唇の部分の一部を見ただけでも、その大きさを想像出来るのは何度かアラの全体像を見てきているので記憶の中で比較出来るからなのである。

アラの身は脂が乗っていても白身で案外アッサリとしたものであり、分厚い口唇部分はゼラチン状、つまり女性に人気のコラーゲンがたっぷり含まれて美味しいのである。

それに、アラはヒレ以外、内臓までほとんど全てを食べることのできる魚であり、大相撲九州場所が開催される時期には相撲取りたちが好んで食べるので一般の私達に回るものが無くなる魚でもある。

何より漁獲数が少なく『幻の魚』と呼ばれる所以である。
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満腹感に溢れるY子と私をT君が撮ってくれたが、もともと満腹の私の腹部を撮らなかったところはT君の気配り優しさと言うべきか。

芋焼酎『佐藤黒』も2本目を少し残すまで飲んだ。

祝いの席、祝いの酒というのは良いものだ。

T君とAちゃんが、互いに互いを認め合って一緒に暮らそうと決めたのだから、これに勝ることはない。

バカな芸能人たちの轍を踏むことの無いようにな。

先ずは2人に「おめでとう」。

Y子も早く嫁に行かさないと。 四十路を歩むようになると難しいさかいにな。
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久岡家(写真右手の暖簾の店)を出て筋向いの『花』に寄る。

ここのママは私のお気に入り。

ママと私が入れ替われば嬉しいが・・・ぶっはははは。 なかなか素敵な女性でTさんという。

ここも銀寿司のヤン坊が紹介してくれたのだが、落ち着いて飲める雰囲気の店である。

2階はグループの客たちがワイワイ勝手に飲む場所になっているようだが私は上がったことがないので知らない。

1階はL字型のバーカウンター。

カラオケがセッティングされているので歌う客もいるが、客層は大人しいように思う。

うるさく感じられる時には、どんな店でも私は退散することにしているが、これまでのところ、そうした状況はない。

ここにも芋焼酎『佐藤黒』が置いてある。 この酒はロックが旨い。

この夜も気持ち良く酔い、那珂川の川面を吹く風が頬に心地良かった。


at 16:16│
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