April 22, 2009

九州・博多散策 (4) 志賀島へ

博多のお寺について書いてきたが、家内を連れて案内して回る時間に限りがあってなかなか回りきることができない。

聖福寺もと思っていたのだが家内の新幹線乗車券をホテルに預けたラッゲージに入れていたことを思い出し、仕方なくホテルまで戻る事にして改めて博多駅まで送ることにした為に今回の案内は承天寺までで終了となった。

翌日、私は以前より興味を持っていた志賀島(しかのしま)へ行くことにした。

志賀島というのは日本人誰もが知っている(多分)金印が発見された島である。 写真は志賀島旅客待合所(船の)に設置されているもの。
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1784年(天明4年)、当時の福岡藩志賀島の農民・甚兵衛が、
私の所有地、叶の崎という所の、田んぼの境の溝の水はけが悪かったので、先月23日、溝の形を修理しようと岸を切り落としていたところ、小さい石がだんだん出て来て、そのうち2人持ちほどの石にぶつかりました。この石をかなてこで取りのぞいたら、石の間に光るものがあり、取り上げて水ですすぎ洗いしてみたところ、金の印判のようなものでした。(後略)」
と、那珂郡役所に口述報告したことが『百姓甚兵衛口上書』として記録に残っているそうな。

その金印は百道(ももち)の福岡市博物館に展示(レプリカであったかも)されているが、どのような場所で発見されたものなのか、その場所を見てみたいと思っていたのである。

現在は博多湾の埋め立てが進み、博多港の岸壁が整備されて大型船舶の停泊が可能になっているが、昔の博多湾はもっと奥深くまで入り込んでいた。 それを西側の能古島と真ん中の志賀島、更に東側の和白あたりから伸びた砂嘴が志賀島と結ぶように囲い込んで博多湾を自然の良港にしている。

博多から志賀島へ行くには大きく分ければ2つのルートになる。

1つは香椎、和白を経由して砂嘴である『海の中道』を通って行くルートだが、このルートはグルッと遠回りになるし、交通便が良くないのでレンタカーを借りるのが得策と考えられ、自分の思う時間に行動できる。

もう1つはベイサイドプレイスから博多湾を船で向かうルートである。 博多湾を船で突っ切るのは経費的には安いし、途中でお酒が入っても大丈夫。 しかも自分の足で回るのだから駐車場の心配も必要ない。

このように良い面悪い面を考慮して、結局船で博多湾を突っ切ることにした。

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写真はベイサイドプレイスとポートタワー。 白色の2艘の双胴船が『海の中道』『志賀島』航路に就航している船。

博多から志賀島への船は途中『海の中道』の西戸崎、大岳に寄港するのだが所要33分と時間的には良いのだが、船の発着がほぼ1時間に1便と便数が少ないのが私にとっては都合が悪かった。

しかし、立派なボートなのだが乗客が少なくガラガラの状態で運行していのだから、便数が少ないのも止むを得ないことかと福岡市に対して同情的になってしまった。

この立派な双胴船だが福岡市営渡船なのだと。

私が乗船したのは『きんいん』。 『きんいん』には1号と2号があったようだが、どちらに乗ったのかは分からないが走行、乗り心地とも素晴らしいものであった。 これで往復1300円。

ベイサイドプレイス博多を出航した『きんいん』はマリンメッセ福岡の博多港国際旅客ターミナルに停泊中の釜山航路フェリー『ニューカメリア』やジェットフォイルの『コビー』を眺めながら進んでいった。
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上は釜山航路フェリー『ニューカメリア』

下はジェットフォイルの『コビー』
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『コビー』は韓国側が運行するボートであり、日本側、JR九州が運航するのは『ビートル』。  ボートは同じ形をしていたように記憶する。

このボートで釜山まで3時間の航海である。

志賀島行きの双胴船は、やがて『海の中道』の砂嘴を眺めながら進むことになる。

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写真の白い建築物はマリンワールド『海の中道』である。

at 10:08│
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