April 21, 2012

節目 (祝い事)

節目という言葉がある。 

広辞苑では『竹や木材の節がある所』と説明しているが、節目というのは植物の芽が出る所であり重要な部分である。 節という字は植物に限らず人間の体や人の生き方、或いは気候や暦など重要な意味合いを持つ言葉に用いられている。

結婚40周年。 ルビー婚式と言うそうだが、これも人生での節目の年と言える。 50周年の金婚式、60周年のダイヤモンド婚式とあるそうだが、果たして夫婦健康で迎えられるかどうか。  とまれ何とか二人とも元気で結婚40周年という節目を迎えさせてもらった。 「節から芽が出る」と昔からよく聞かされている。 今からどんな芽が出るのか・・・・・楽しみである。 

この節目の日、私たちは氏の寿司店でシャンペンの栓を抜いて祝った。 何にしても祝い事というのは良いものだ。

祝い事ということでは先ずまず健康のうちに齢をひとつ積み重ねさせて頂いた我が誕生日もあった。
pict-P1050457パピヨン
誕生日の昼は知り合いのお嬢さんと食事、夜は家内と祝いの膳。 何とも贅沢な日であった。

写真は大阪・堺筋安土町を東へ入った所にある『Le Noeud Papillon』(ル・ヌー・パピヨン)。 そのまま訳せば蝶ネクタイという意味になるが、『パリの日常を気楽に』というコンセプトで料理・ワインを提供している店である。 
pict-P1050458パピヨン-2この店の主人(オーナーは別)氏(写真)だが、昨年まで大阪・法善寺の割烹『喜川』で煮方を任されていたほどの人物である。

つまり、日本料理のプロ。  それがどうしてフランス料理にワインなのか、私は不思議に思い、どのような仕事ぶりなのか早く店を訪ねたいと思っていたのだ。

それがたまたまと言うか、お嬢さんと氏が親しかったこともあって一緒に訪ねてみようということになったのだが、その日が私の誕生日と重なってしまったのだ。

店の感じはパリに限らずヨーロッパ各地に見られるレストランなのだが、フランスではビストロ、イタリアだとトラットリアといった感じである。 高級レストランの場合は現在でもフォーマル・ドレス、つまり上着にネクタイを要求さpict-P1050460パピヨン-2れるが、そのようなことのない気軽に入れる店である。 

写真はお嬢さんと、テーブル上は前菜でパテとハムと野菜を盛り合わせたもの。 ハムは自家製とのことで、調理場で燻製にしているのだそうな。 塩加減も良く美味しいものだったが、事務所街に燻煙・・・これはちょっと気になったが夜間にしているのかな?  

次に掲げる写真が主菜であり、牛肉をビールで煮込んだもの。  とても柔らかく味もしっかりした料理であった。 もう随分になるが、脂分の多い料理を避けてきた私だが割とあっさりしていて食べやすいものであった。 もっとも白ワインが口を爽やかにしてくれたこともあったのだろうか。 お嬢さんがお酒を飲めないので私がひとりで・・・昼間っから。 フランス南西pict-P1050463パピヨン-5部のワインだと教えてもらったが、どこだったか。 トゥールーズだったか・・・。

私は余り甘くなく酸味があって苦みのない、あっさりと軽いタイプの白ワインが好み。 家内と好みが共通しているので年に何度かはドイツの白ワインをまとめ買いしている。 ドイツの白ワインで高級なものは一般的に甘味が強いが私たちの好みは違う。 つまり分かりやすく言えば安物であり、等級で言えばカビネット( Kabinett )になるのだが、これを安物と言うとドイツ人に叱られるかもしれない。 が、食べ物、飲み物を始めファッションなど衣食住に関するものは全て希望通りになるかどうかは別にして個々人の好みによるものである。 
pict-P1050470パピヨン-6将に個々の感性によるもので、値段が高いから良いというものではない。 勿論、高い価格のモノは高い価格を設定するだけの様々な条件を揃えているはずであり、高いから悪いと言っているのではなく、いかに高価で上等なモノであっても全ての人が必ず良いと思うモノではないということである。 現代社会では単に好みや感性といったことだけでなく、金銭的価値を重視するあまり物事の本質を見詰めることが軽視される傾向にあるように思うのだが、自戒の念を込めて照顧脚下。 

pict-P1050468パピヨン-4香りの良いダージリンティーを頂き、デザートプレートには Happy Birthday とチョコレートで書き、ケーキにはローソクを立てて祝ってもらった。

幾つになっても祝ってもらうことは有難くも嬉しいことである。

年の数だけローソクを立てるには多過ぎて困るが、ローソク1本といのも何だか淋しいような・・・
そうそう、 Birthday の『 t 』の横線が無かったなあ。 ハハハハハ、ツマランことに気がついてしもうた。 
ランチタイムは11:30から14:00。 ディナータイムは18:00から22:00。 ランチタイムのお客は女性陣で埋まっていたけど、ランチもディナーも手ごろな価格で美味しい料理を楽しめるように思った。 が、日本料理からフランス料理へ移った氏の心髄については分からずじまいだった。

pict-P1050471この日の夜は家内と二人で祝いの席を設けた。

先付から順に並べてみよう。
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吸い物は焼き茄子・アワビ・わらびが入った生姜仕立て。pict-P1050475羽様2 

お刺身には京都・山城産の筍が。




pict-P1050476羽様3料理長の遊び心の八寸は季節感を十分に盛り込んだもの。
pict-P1050479羽様4
焼き物は金目鯛に筍。 

揚げ物としてフキノトウとタラの芽が合わせて盛られていた。

pict-P1050480煮物は鯛の子、南瓜、里芋に菜の花。




pict-P1050481ご飯は土釜で炊いた鯛めし。

美味しい鯛めしだが、とても食べきれず持ち帰り容器に詰めてもらった。

さらに水菓子。 イチゴと甘夏に・・・3点盛りだったように思うが忘れた。

月に一度は必ず家内と訪れる『旬菜割烹はざま』。 今回も美味しく頂くことができた。 節目の記念すべき日に。 ただただ感謝である。



masatukamoto at 11:58│Comments(0)TrackBack(0)

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