May 19, 2020

全方位

特段体調が悪いというわけではないのだが本を読み進める速さが随分遅くなったと感じていることを暫く前にも書いた。
読書意欲が低くなったというわけでもない。もとより興味の湧かない本を手に取ることは殆どないのだから。記述内容を調べたり確認するために開く本はあるが。s-2020-05-18_055411
空色短
先日読み終えたのが『戦後史の正体』(孫崎亨・著)。高校生でも読める本を意識して書いたという氏の著作だ。日本と米国の関係史を元・外交官の立場から説いているもので私の知らなかったことも沢山書かれていて関心を持って読むならば面白い本だと思う。
孫崎氏は戦後の日米関係における政治家を、対米追随と対米自主という二つの立場に分けて描いていた。一部抵抗という枠もあったが、全体としては白か黒かというs-2020-05-07_145041色分けをして読み手にとって分かりやすい手法で書かれていた。
紫短
氏の主張についての賛否は置くとして、書中『全方位平和外交』という言葉に私の脳が反応したのだ。全方位平和を外交政策の柱としていた福田赳夫首相が日中平和友好条約に調印したのが1978年のこと。その布石を打ったのは田中角栄首相だ。
1972年に自ら訪中して日中国交正常化を為したのだ。当時の中国トップは毛沢東主席・周恩来首相。その毛沢東が亡くなったのは1976年。その10年前に始まった文化大革命は思想の是非はともかく、多くの学者、文化人、宗教家などが殺害された。その犠牲者の総数は1000万人とも言われ実際行動部隊である『紅衛兵』の名は私にとっても恐怖を象徴するものであった。
s-2020-05-07_142805
1966年春に毛沢東(中国共産党主席)が劉少奇(中国国家主席)らに対する造反を紅衛兵に指示したことで文革が始まったのだが、当時はソ連、中国など世界の共産主義運動も核問題やベトナム戦争などに対する考え方の違いから各国共産党間の対立が生じていた。
日本共産党はソ連とは既に袖を分かっていたが中国共産党との関係も怪しくなっていた頃で、日中友好協会や貿易関係など団体個人に対して中国共産党からの圧力がかかっていたように聞いていた。
s-2020-04-28_061604そんな1966年の11月、名古屋で開催された中国経済貿易展覧会に中国語講師のS先生と共に訪れたのだ。
写真のバッジはその時のもの。
『風が吹けば桶屋が儲かる』が如き発想の連鎖だが『全方位』からの連想は未だ未だ続きそう。

 

masatukamoto at 10:48│Comments(0)

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