March 01, 2021

コロナ禍 マスク(2)

前ページで書いたようにマスクは外来語であり、口や鼻を覆うものをマスクと呼ぶのが日本での大方の理解であろうと私は思っている。
マスクが外来語ならば当然元となる外国語がなければならないし、外国語は外国人との交流の中で伝わるものだ。そこで交流していた国々を思い浮かべると古くは中国や朝鮮だが、いずれも漢字を介していs-2021-01-31_115141るため表記上マスクとはならない。中国語だとマスクは面具(ミンチー)であり覆うという意味で套(タオ)という文字もあるがマスクの音にならない。
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私の知識や調べ方は決して十分ではないが、日本では仮面、覆面、マスク、或いは口鼻を覆う物とか目を覆う物と云うように、かなり限定的に言葉を使ってきている。
勿論他国言語でも様々な表現が為されていることを知ってはいるが、仮面、覆面、マスクの如く単語として区別して使っていることを私はよく知らない。まあ私が知らないだけで実際にはアルのかもしれない。もう随分以前になるがドイツの薬局で mund maske(ムントマスケ)、つまり口用のマスクを欲しいと言ったことを思い出した。
青色短い
日本では、仮面劇、仮面舞踏会、仮面フェスティバル、鉄仮面、月光仮面、仮面ライダー、覆面頭巾、覆面強盗、覆面パトカーなどなど多くの複合語がある。そして特殊なマスクは、防塵マスク、防毒マスク、医療用の酸素マスク、潜水用具のマスクなど用途に合わせて名前が付けられており、通常マスクとs-2021-01-31_115242言えば口や鼻を覆う物としての理解が我が国では一般的だ。
しかし英語のマスク(mask)は隠すとか覆うといった意味を持つ言葉なので、日本語のように仮面か覆面かマスクかの区別はしていないように私は感じてきた。
みどり短い
ともかく外来語のマスクが何れの国から伝わったのか、古くから交流のあった国の言葉から調べてみた。
スペイン語だと máscara(マスカラ)、ポルトガル語では
mascarar(マスカラー)、イタリア語 maschera(マスケラ)、英語では mask(マスク)、オランダ語 masker(マスカー)、フランス語は masquer(マスキ)、ロシア語だと
macka(マスカ)。カッコ内にカタカナで発音を表したが、これらは私の耳が聴いた音声だ。
だいだい短い
日本と外国との交流をたどれば、年代的には1541年にポルトガル船が豊後に漂着した時を交流の最初と考s-2021-01-31_115340えて良いだろう。その後1543年に種子島に漂着したポルトガル船が鉄砲を伝え、以後フランシスコ・ザビエルやルイス・フロイスらがキリスト教の布教活動を我が国で
1600年頃まで行っていた。
1600年にウイリアム・アダムス(三浦按針)が豊後に漂着し、以後は鎖国状態になりオランダと中国、朝鮮のみ。
これらを勘案すればポルトガル、スペイン、イタリア、イギリスあたりから伝わったのかもしれないと思う。


masatukamoto at 16:40│Comments(0)

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